おふだの祀り方
神宮大麻をはじめ、全国の神社では多くの「おふだ=大麻・神符・御神札・祈願札など」をお授けしております。中には、「どのようにお祀りしたらよいかわからない」という方も多いと思います。そこで、このページでは「おふだの祀り方」について解説いたします。
こちらで紹介しているものは基本的な例です。家庭や地域の風習などで、すでに決まった祀り方がある場合は、それに従うようにしてください。
※ページ最下部に要点だけを五行でまとめていますので、お忙しい方はご参照ください。
おふだの種類
各神社で頒布される「おふだ」は以下のようなものがあります。
当社の社頭で頒布している大麻神符につきましては、以下のページをご参照ください。
⇒稲荷神社授与品
神宮大麻
日本の「総氏神さま」である伊勢の神宮(伊勢神宮)の「おふだ」です。「天照皇大神宮」と神号が謹書されています。全国の神社で頒布しており、氏神神社を通して各家庭へ頒布されます。
神社大麻・神社御神札・神社神札など
住んでいる地域を守護する神社を「氏神神社(氏神さま)」、地域に関わらず崇敬する神社【いわゆる「好きな神社」】を「崇敬神社」と呼びます。呼び方は神社によって異なりますが、各神社の「おふだ」のことです。
岡山県内にお住まいで「氏神神社」がわからない方は、以下より検索してください。
⇒岡山県神社庁 神社検索
祈願札
神社で祈願や祈祷を受けた際に、神社から授与される「おふだ」です。
※表記以外にも火神札(三宝荒神札・竈神札)や水神札などがあります。
おふだの祀り方
「おふだ」は神棚(宮形)に納めてお祀りします。神棚の形状によってお祀りの方法は異なりますが、以下のようにするのが一般的です。神棚は目線より高い位置に、「おふだ」の正面が南向き、または東向きになるように設置します。設置場所は家族(会社の場合は社員)が集まる清潔な場所がよいと思います。
祈願札など、神棚に納められない(入らない)場合は、神棚の横に並べてお祀りするとよいでしょう。
三社造りの場合
三社造りの神棚(宮形)では、中央に「神宮大麻」を、向かって右に「氏神神社のおふだ」を、向かって左に「崇敬神社のおふだ」をお祀りします。
※「崇敬神社のおふだ」が複数体ある場合は、「崇敬神社のおふだ」の後ろに重ねてお祀りします。
一社造りの場合
一社造りの神棚(宮形)では、「神宮大麻」を一番手前に、その後ろに「氏神神社のおふだ」を、その後ろに「崇敬神社のおふだ」を重ねてお祀りします。
※「崇敬神社のおふだ」が複数体ある場合は、「崇敬神社のおふだ」の後ろに重ねてお祀りします。
神棚がない場合
神棚を新たに設置していただくのが一番かと思いますが、現在の世情では難しい場合もあると思います。そのため、「おふだ」を立てかける簡易な神棚や、棚の上に半紙などを敷いて粗末にならないようにお祀りするのも一つの考え方だと思います。当社では、簡易な神棚である「おふだたて」(大・小)のみ社頭で頒布しております。
※この場合も、一社造りの神棚のように重ねてお祀りします。
お供えについて
米・酒・塩・水などをお供えします。毎日新しいお供えに取り換えるのが望ましいと思いますが、まずはできる範囲で始めてみてください。例えば「毎月1日・15日だけ」「水だけ」など、負担にならない方法(継続できる方法)が一番よいと思います。
「おふだ」を新しくする
年末は大掃除をして神棚をきれいにします。そして、新しい「おふだ」をお祀りして新年を迎えます。新年を迎えて気持ちが新たになるように、「おふだ」も新しくして新年を迎え、ご加護をいただくのがよいと思います。
古い「おふだ」は、一年間お守りいただいたことに感謝し、受けた神社へ返納しましょう。当社では、「とんど焼き」として毎年1月15日に注連飾りなどと共にお焚き上げを行っています。
喪中の場合
喪中の場合は「おふだ」を受けることを避け、忌が明けてから受けるのが一般的です。最大で50日が過ぎましたら、忌明けとして「おふだ」をお受けください。故人の弔いに専念するため、半紙などの白紙で神棚を隠し、家庭でのお祀りは遠慮します。
※地域による風習がある場合は、それに従うようにしてくさい。
まとめ
一、年末に「神宮大麻」・「氏神神社のおふだ」を受ける
一、新しい「おふだ」を受けてから新年を迎える
一、古い「おふだ」は受けた神社へ返納する
一、「神宮大麻」「氏神神社」「崇敬神社」の順番でお祀りする
一、神棚やお供えはできることから始める
参考
『神宮大麻 頒布奉仕者のために』(神社本庁)
『氏神さまと神宮大麻』(神社本庁)
『暮らしの中の神棚』(神社本庁)